日本のからくり人形展・実施要項
日本のからくり人形展
からくり人形を展示し、その場で実演と解説を行う展覧会です。
展示される人形は、全国調査をもとに人形製作の専門家によって復元された、約40点。祭礼で演じられたからくりを中心に、茶運び人形などの「座敷からくり」ほか、見せものや芝居の仕掛けものまで、その全貌がわかる構成です。
すべての展示品が実演・解説付き。入場者が操作できるものもあります。
解説は、ためになるばかりか、パフォーマンス性たっぷりで、おとなから子どもまで幅広い方たちが楽しめる内容です。
各地の百貨店、博物館、科学館などで実施。近年は海外でも好評を博しています。
実演 |
山本清右衛門【プロフィール】ほか |
人形製作 |
朝倉堂(愛知県・半田市)、大井川栄蔵(茨城県・日立市)、斉藤徹(人形細工人)、山本清右衛門(からくり人形製作者)ほか |
監修 |
山崎構成(からくり人形研究家)・宇野小四郎(人形芝居研究家) |
構成 |
会場規模 120坪まで 1)見せ物のからくり 2)祭礼のからくり 3)座敷からくり 4)芝居のからくり 5)江戸の科学技術とからくり *規模と構成は、主催者の希望によって、さまざまな展開が可能です。 |
詳細は「ワークショップ > からくり人形手作り教室」をご覧ください>>>
展示品一覧(コーナー別)
会場面積 |
最大120坪 (規模と構成、内容は、主催者の希望に応じて構成します。ご相談ください。) |
(オレンジは電動で動くもの。グリーンは入場者が操作するもの。)
アプローチゾーン |
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1)からくり全般の解説ついたて |
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2)見世物(興行)からくりの酒呑童子人形の展示 |
見世物(興行)からくりコーナー |
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からくり人形の歴史は江戸時代、「竹田からくり」と呼ばれた劇場での興行から始まりました。代表的な人形と、当時のようすがわかる図版パネルを展示します。 | |
展示品 |
○品玉人形 ○ろくろ首人形 ○水からくり |
パネル |
「機巧訓蒙鑑草」より |
祭礼のからくりコーナー |
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都市の中の興行で評判をとったからくり人形は、やがて各地の祭りの中にとりいれら全国に広まります。そのメッカともいえる愛知・岐阜県下の山車祭りの人形を中心に、各地のからくり人形の豊かなバリエーションを紹介します。 |
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展示品 |
○日立風流物山車(模型)○日立風流物・弓を射る人形(以上茨城県) ○名古屋の山車模型○面変わり人形○采ふり人形○逆立ち太鼓たたき人形○逆立ち人形○三番叟人形○あや渡り人形○文字書き人形○鉄棒人形○神主変じて社となる(以上愛知県・岐阜県) ○大津源氏山○竜門瀧山の鯉からくり(以上滋賀県) ○八女燈籠人形舞台○八女燈籠人形操作模型○八女燈籠人形舞台ミニチュア(以上福岡県) ○知覧水車からくり(鹿児島県) ○安中燈籠人形(群馬県) ○ししあやちー(沖縄県) ○水海道の綱火人形とミニチュア(茨城県) |
パネル |
各地の祭礼風景写真 |
座敷からくりコーナー |
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富裕な階層が楽しんだ高級玩具です。多くは歯車やぜんまいなどの力を利用したメカニックな構造をもつ自動人形で、同時代に発達した西洋の自動人形「オートマータ」に匹敵しますが、日本独自の工夫がみどころです。 |
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展示品 |
○茶運び人形(2点) ○段返り人形(2点) ○しゅうせん人形 ○からくり図彙屏風 |
パネル |
世界でも珍しいからくりの設計解説書「機巧図彙」より |
芝居のからくりコーナー |
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江戸の大衆演劇である歌舞伎や人形芝居の中にも、観客を驚かす数々の仕掛けが考案され、そこに「からくり」の発想が生きています。世界で初めてという廻り舞台などの舞台機構や、怪談狂言に代表されるスペクタルがそれです。 |
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展示品 |
○歌舞伎舞台模型 ○歌舞伎(「四谷怪談」)の小道具(4点) |
パネル |
「戯場訓蒙図彙」「御狂言楽屋本説」より |
江戸の科学技術とからくりコーナー |
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からくり人形を生んだ基礎には、江戸時代の初めにヨーロッパからもたらされた時計の技術がありました。それをもとに、当時の太陰暦による時法にあわせ、和時計という独自の時計が生まれ、さらにからくり人形のようなアミューズメントを生みだしていきます。 そのルーツとなった和時計をはじめとする参考展示をおこないます。 |
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展示品 |
○指南車 ○和時計 ○木製大時計 ○糸繰機(3点) |
パネル |
からくり年表・全国からくり分布図 |